快適なオール浄水生活を過ごすために知っておきたい、オール浄水の選び方①【性能編】
こんちは!
オール浄水入門ガイド 編集部のおーたです。
みーこファミリーでも抜きん出て厳しい目を持つ僕が、オール浄水の5つの選び方をお教えします!この5つを知っているのと、知らないのとでは、その後の生活が変わります。
想像してください。
オール浄水になれば、毎日の暮らしが快適になります。朝起きて飲む目覚めの一杯のお水から、洗顔、朝食、昼食、夕食・・・そして、一日の疲れを癒す入浴の時間。
これが何とも言えないくらい快適なんです。遠慮することなく贅沢に浄水を使えるわけですから。
一日の生活の中には、水道水に触れるシチュエーションが想像以上にたくさんありますよね。だからこそ、僕らのように水道水の不安から解放されたいと願い、オール浄水にされる方が増えているのではないでしょうか。
ただ、どんなセントラル浄水器を設置しても、同じような快適なオール浄水生活が送れるのか?それには少しだけ疑問を感じています。
だって、セントラル浄水器はパンのように一般的に見て触れることもできませんし、テレビCMをしているわけではありません。店舗販売で気軽に購入できるようなコモデティ化された製品でもありません。大手メーカーが大々的に取り扱っているわけではありませんので、まだまだ知名度もありません。
パンなら、パン職人やお店の評判、味、香り、原料、可愛らしさ、などを見て購入することができますが、セントラル浄水器となると、そうはいきません。
パンなら、平均的な金額もわかりますが、セントラル浄水器は指標となるものがありません。
だから、オール浄水やセントラル浄水器を調べようと思えば、インターネットに頼るしかないのです。自分のまわりにすでにオール浄水生活を実践している人がいれば、体験談を聞くことができるので選ぶ基準ができますが、なかなかオール浄水生活を体験している知人には出会えません。そのため、自力で複数社のサイトを見比べるのですが、どこをどう見ていいのかさっぱりわからないんですよね。さらには、同じサイト内でも言っていることが違う!なんてこともあるから、余計に頭が混乱してしまうんです。
では、一体どうしたらいいのか。
このオール浄水の5つの選び方、見ておいて損はないですよ。
▼ 目次
- オール浄水の選び方① 【性能編】
←今回はこのページ - オール浄水の選び方② 【サービス性能編】
- オール浄水の選び方③ 【購入vsレンタル編】
- オール浄水の選び方④ 【本体・カートリッジ編】
- オール浄水の選び方⑤ 【セントラル浄水器の設置方法】
性能表示のきまり
オール浄水生活を快適に過ごす為には、やっぱり浄水性能がしっかりしていなければなりません。
消費者庁が定義する浄水器は、
「飲用に供する水を得るためのものであって、水道水から残留塩素を除去する機能を有するものに限る。」
と定めています。
つまり、残留塩素を除去するものが浄水器であり、残留塩素を除去しない活水器は、浄水器ではありませんので注意が必要です。
また、消費者保護の観点からつくられた家庭用品品質表示法では、浄水器も対象とされており、品質を表示する義務があります。
(家庭用品品質表示法とは、消費者庁が管轄する法律で、家庭用品の品質について適正な表示を義務付け、消費者が正しい商品選択をすることで損害を被らないようにするための法律です。)
家庭用品品質表示法で表示すべき項目は、
- 材料の種類
- ろ材の種類
- ろ過流量
- 使用可能な最小動水圧
- 浄水能力
- 収率(ろ材の種類が逆浸透膜のものに限る。)
- ろ材の取替時期の目安
- 使用上の注意
- 表示者名等の付記
というものです。
これらすべての項目が浄水器本体やカタログやホームページ等で記載されなければいけません。
そして、5の浄水能力には、さらに細かい決まりごとがあり、
『 日本工業規格(JIS規格)の「家庭用浄水器試験方法JIS S3201」に基づいて試験をし、その浄水能力結果を表示しなければならない 』
のです。
ちなみに、ここでいう3のろ過流量は、JIS S3201の試験をした際に「毎分何リットルの試験水を流したか」が記載されており、「最大でどのくらいの量を浄水にすることが可能なのか?」ということではないようです。最大でどのくらいの浄水量が確保できるのか知りたい場合は、メーカーに確認するか、メーカーHPの性能紹介ページなどを確認してみてください。「吐出量は~」とか「最大のろ過流量は~」のように記載されていると思います。
難しいことをお伝えしましたが、確認すべきポイントを簡単に整理すると、
- 残留塩素を除去するものが浄水器という製品である
- 浄水器は、家庭用品品質表示法で定められた項目をきちんと記載しなければならない
- さらに、浄水能力の項目では、「総ろ過水量(リットル単位で表示する)」「除去率80パーセントである旨」「JIS S3201に基づいて測定した試験結果である旨」を付記しなければならない
という決まりがあるということです。
試験するための条件が違ければ、得られる性能結果も違います。
当たり前のことですが、コレを知っているのと知らないのとでは大違いです。
除去率80%になるまでの量が、浄水性能
JIS規格の「家庭用浄水器試験方法JIS S3201」で残留塩素試験をしていれば、残留塩素濃度が 2.0±0.2 mg/L の試験水で試験を行ない、ろ過材通過後に残留塩素濃度が0から0.4mg/lになるまでに流した試験水の総量を測定しているはずです。つまり、除去率が80%になるまでに浄水をどのくらい使えるか、を調べているんですね。
この除去率80%になるまでの量が、浄水性能として表示されます。
JIS S3201関係なく検査する場合は、調整水の残留塩素濃度が1mg/lだったり、0.4mg/lだったり、中には水道水で検査していたり・・・様々なようです。
条件が違ければ、得られる性能も変わります。
だから、僕たち消費者が迷わずに比較できるように、家庭用品品質表示法では、定められた試験での結果を表示するよう求めているんですね。
お恥ずかしながら、僕も、こんな決まりがあるなんて、ぜんぜん知りませんでした。メーカーによって様々な性能表示をしているので、気になって気になって。それで調べてみたんです。知った時にはかなり衝撃を受けましたが、ストンと胸に落ちました。
この点を踏まえて、各メーカーのwebサイトや資料を確認してみるといいでしょう。ここがしっかりと記載されているメーカーなら、他のデータも信憑性はあります。
余談になりますが、
そもそも試験もしていないのにあたかも試験をしているように謳っているところもありますので、ご注意を!
ろ過される水量もたっぷり確保
オール浄水を可能にさせるわけですから、ろ過される水量もたっぷり確保される必要があります。家族みんなが使う水の量が、一日1,000L近くあるようですので、一年分となると・・・。相当な量の水をろ過できる製品がいいですよね。
残留塩素試験をした結果、総ろ過水量がとぼしかったら、オール浄水としての利用はできません。出来るとしても、年に何度もカートリッジ交換が必要になってしまいます。
だから、総ろ過水量がたっぷり確保されているか、
各メーカーが表記している、総ろ過水量を確認してみてください。
その際には、上でお伝えしたように「家庭用品品質表示法」に基づいて記載されているか見てみると、選ぶポイントの指標になりますよ。
くどいようですが、JIS規格の「家庭用浄水器試験方法JIS S3201」で残留塩素試験をしていれば、残留塩素濃度が 2.0±0.2 mg/L の調整水で試験を行ない、ろ過材通過後に残留塩素濃度が0から0.4mg/lになるまでに、どのくらいの量の調整水を使ったかを測定しているはずです。
この処理量が、総ろ過水量です。
ホント難しいですよね。
僕も、ここまで理解を深めるには苦労しました。それでも、みーこに説明したら「そういうことだったのね!やっとわかった!!」と喜んでもらえたので、皆さんにもお伝えしたらお役に立てるかと・・・。
浄水場でろ過した後の水道水に、あえて注入される化学薬品とは?
そう、皆さんご存知のように、日本の浄水場の技術は凄いんです
狭い国土の日本では、効率よく衛生的な水道水を作るために、ほとんどの浄水場が急速濾過という方法を採用しています。
これは、短時間で大量の水をろ過するために次亜塩素酸ナトリウム(塩素)で殺菌処理を行う方法です。短時間で処理する急速濾過は、ろ過だけでは細菌や臭気などを取り除く効果はあまりありません。だから、菌を死滅させて衛生的な水道水を各家庭に届けるために、あえてろ過した水に塩素を加え消毒する必要があるのです。
この日本の高い技術のおかげで、僕たちは安心して水道水を使うことが出来るので、感謝の一言に尽きる・・・ですが・・・
残念なことに、塩素処理をした場合のデメリットとして、水道水の独特な臭いや味、肌への刺激を感じたり、そして有害なトリハロメタンが発生してしまうのです。
(結局のところ、今の日本では、緩速ろ過でも最後に塩素を注入しているので、まあどちらも同じですね。急速濾過より緩速ろ過の方が、注入される塩素が少ないようですが・・・あっ高度浄水処理でも塩素は注入されています)
その除去項目、必要?
そして、驚くことにこの塩素は、
水道水の中に注入される量に、上限がありません。
日本以外の先進国では、上限が定められているのにかかわらず、です。
さらに言うと、先進国で定められている上限が、日本の下限だったります。
衛生的な水を各家庭に届けるためにはしかたのないことですが、僕たちが使う時には、この塩素はない方が、きっといい!
(だって、塩素が入っている水道水では観賞魚が生きられないんですよ。だったら僕たち人間だって極力塩素は取り入れたくないです。って思っているのは僕だけじゃないですよね)
ならば、家庭で使う時には、
あえて注入された塩素は、取ってしまえばいい!
ということで出来たのが、浄水器です。
消費者庁が定めている浄水器の定義「水道水から残留塩素を除去するもの」という、塩素にフォーカスしているのにも納得です。
だから、浄水場でこよなく除去(生涯身体に入れても大丈夫な量)してくれている様々な物質は、浄水器で除去する必要が果たしてあるのか、と思ってしまうのです。
何が言いたいかというと……僕は……
アレもコレも除去できる必要はないんじゃないか、、、と思うのです。
あえて注入された残留塩素さえ除去できれば……万々歳なんじゃないかと。
さらにいうと、セントラル浄水器で農薬や鉛を除去できても、一年中使い続けられるほど除去は出来ないかもしれません。豊富な総ろ過水量を確保するセントラル浄水器は、メーカーにもよりますが400,000リットル~くらいのろ過水量があります。
それに比べ、農薬や鉛などはそれよりはるかにはるかに劣る水量しかろ過出来ない場合がほとんどです。
それらの物質は、どれほどの日数ろ過出来ているのかわかりませんよー。
もし、本当に残留塩素以外の物質を除去したいのであれば、キッチンに取り付ける小さな浄水器(蛇口型浄水器やアンダーシンク浄水器)を併用してご利用された方が安心です。トレビーノやクリンスイなどの有名な製品なら、残留塩素の総ろ過水量と同じだけ、その他の物質も除去してくれるはずです。
※万一、残留塩素以外の物質も、塩素と同量の総ろ過水量を誇るセントラル浄水器があったら、ご容赦ください。僕たち編集部が調べる限りでは見つかりませんでした。